全国共済は子供たちの輝く未来を応援しています。

スペシャル対談【第17回】藤沢型子育て支援地域で連携サポート

神奈川県藤沢市長 鈴木 恒夫 プロフィール

1973年3月 早稲田大学教育学部卒業
1979年5月~1995年3月 藤沢市議会議員(4期)
1994年5月~1995年3月 藤沢市議会議長
1995年4月~2012年1月 神奈川県議会議員(5期)
2006年5月~2007年4月
神奈川県議会総務企画常任委員会委員長
2008年5月~2009年5月
神奈川県議会議会運営委員会委員長
2011年5月~2011年11月
神奈川県議会震災対策調査特別委員会委員長
2012年2月~ 藤沢市長(現職2期目)

上関 康樹理事長 プロフィール

上関 康樹/全国共済神奈川県生活協同組合 理事長
1954年横浜生まれの横浜育ち。大学卒業後、金融機関勤務を経て、平成6年12月、全国共済に。
生粋の浜っ子で、神奈川への想いはひと一倍、そして未来の神奈川を担う子どもたちへの愛情と責任も感じていて、おもに子どもたちをどう支援していくかを考えている。
趣味はアンティークと自転車。週末はロードサイクルで走ることも。

藤沢市では住民のつながりを高める「地域の縁側」事業や自分らしい暮らしを守る「藤沢型地域包括ケアシステム」など、子育て世代を含めたすべての市民が住みやすい環境づくりに力を注いでいる。鈴木恒夫藤沢市長と全国共済神奈川県生活協同組合(全国共済)の上関康樹理事長、よこはまチャイルドラインの徳丸のり子代表理事が、現在の子育て問題や今後の支援策について話し合った。
※文中敬称略

「縁側」で深まる住民同士の「絆」

鈴木

藤沢市では、住民同士のつながりや絆を深めてお互いの暮らしを支え合う仕組み「地域の縁側」事業を進めています。これは、地域の方々が集い、さまざまな活動や講座を実施したり、子どもたちが放課後にいろんな遊びを体験できる場で、現在の実施団体は14団体です。今後40団体での実施を目指しております。また、高齢者、子ども、障がい者など全市民がいつまでも自分らしい暮らしを送ることができるように、地域の皆さま事業者・民間企業・各種団体と行政などがマルチパートナーシップを組み、それぞれが役割分担をして新しい地域づくりを目指した「藤沢型地域包括ケアシステム」にも取り組んでいます。さらに、地域には豊かな知識と経験で、ご近所の困りごとを解決する元気な高齢者の皆さんがいます。こうした皆さんの活動を支え、向こう三軒両隣などのご近所づくりに取り組む「まちのコンシェルジュ」の検討も進めてまいります。

上関

我々が子どもの頃は公園に集まり、そこで色々と学ぶことが出来ましたが、今は公園が危ない場所となっているので、地域に縁側的なたまれる場所があるのはとても意味があると思います。

待機児童の減少藤沢型の支援で

鈴木

生まれる前から乳幼児期の子育てが終わるまでの間における切れ目のない支援「ネウギフ」(※)を目指して藤沢型の支援を展開しています。また、家庭の所得格差に関係なく、子どもたちは同じスタートに立たせてあげないといけないので経済的支援のほかにも「教育支援」星活支援」「保護者の就労支援」など総合的な子育て支援施策が必要です。これらは行政の力だけでは難しいので各方面の方々にも尽力していただいて、実現できればと思います。
さらに、待機児童解消と今後の保育需要に対応するため、昨年3月に策定した「保育所整備計画」に基づき、認可保育所の新設整備や待機児童の多い低年齢児を対象とした小規模保育事業所の整備をはじめ、本市独自の制度である藤沢型認定保育施設制度の活用や幼稚園における預かり保育の長時間化の推進などに取り組んでいるところです。また、共働き世帯の増加から、放課後児童クラブに対する需要も増加しており、「放課後児童クラブ整備計画」を策定し、計画的な整備に取り組んでいます。
地域においては、安心して子育てができるよう、地域の子育て支援拠点である子育て支援センターや集いの広場を開設し、気軽に子育て相談ができたり、親子同士の交流ができる場を供しています。
※フィンランドの「妊娠期から就学前までの子育て支援の制度」

上関

昔、待機児童と言う言葉がなかったのは、同じような問題があっても地域の中で助け合って解決していたからだと思います。こういう言葉が定着するということは、地域のつながりが希薄になっている証拠かも知れません。

徳丸

今は、大人と子どもの世界が区切られた分断社会となり、子どもの変化に大人たちが気付きにくくなっているので、子どもの悩みに社会全体で考えられる環境へと改善する必要があると思います。

助け合いの心で子どもたち応援

上関

全国共済は「助けあいの心」から生まれた保障の共済。全国39都道府県民共済グループの一つで、非営利団体として事業を展開しています。万一の備えとして、0歳から85歳までいくつかの年齢層で区切り、その中では男女の区別なく「一律掛金・一律保障」であることが特長です。満18歳から満64歳の方が申し込める保障には、入院・死亡双方の保障をバランスよく備えた「総合保障型」、入院・手術など医療保障が手厚い入院保障型」があります。「こども型」はO歳から満17歳まで、「熟年型」「熟年入院型」は満65歳から満69歳の方が申し込める保障です。 全国共済は非営利団体なので、お預かりした掛金はご加入いただいた組合員の皆さまの保障や福利厚生にあてることが基本ですが、受託手数料一部は社会還元として、未来ある子たちを応援できればと考え、次の取り組みを行っています。子どもの文化・スポーツ活動への協賛、チャイルドラインの応援、小児病棟への本の寄贈。これらのサポートが少しでも子どもたちの活力につながればと思います。

子どもの電話相談「チャイルドライン」についてお聞かせください。

徳丸

悩みを抱えていても相談できない子どもは大人たちの想像よりはるかにたくさんいます。その声に耳を傾けられる窓口として、大人に相談できる子ども専用のホットライン、チャイルドラインが必要だと思いました。18歳までの子どもであれば誰でも利用できるフリーダイヤルで週3回ご利用いただけます。子どもたちに配るチャイルドラインカードの発行には、全国共済の多大なる支援をいただき、おかげで全県に配布できるようになりました。

現状に満足せず着実に前進する

鈴木

おかけさまで、藤沢市は主婦が暮らしやすいまちとして高い評価を得ています。それを良いプレッシャーに感じつつ、今後も子育てを市政の重点課題としてとらえ、知恵を出して進めていければと思います。「これでいい」ことは決してないので、現状に満足せず、現実的な課題をできるだけ多くの人と共有して着実に前進するように取り組んでいきたいです。

徳丸

子どもには両親や先生以外の相談できる大人が必要だと言われています。その役割をチャイルドラインが担う事が出来ればと思い、チャイルドラインカードを配布させていただきひとりでも多くの子どもに存在を知ってもらえればと願います。

上関

先ほど市長もおっしゃったように社会格差が生まれていますが、全てを行政任せにするのではなく、全国共済としても微力ながらサポートでさればと思います。とくに格差社会において社会的弱者になる一人親のお子さんたちを共済としてサポートできるよう、行政と一緒になって取り組めればと考えています。

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